遺影・考12- 「祭壇写真」のはじまり

 前回紹介した葬儀写真集は時系列に従って葬儀を写真で記録したもので、それぞれの写真にはキャプションが添えられています。これが時代を下ると、肖像写真からキャプションが消え、説明がなくなっていきます。このことで肖像写真は死者の象徴的イメージである「遺影」として成立していったのではないか、というのが、国立民俗博物館の山田慎也さんの見立てです。(『遺影と死者の人格 : 葬儀写真集における肖像写真の扱いを通...
もっと見る

遺影・考11- 「葬儀写真集」の時代

 明治から大正~昭和へと時代が移ってく過程で、葬列中心の葬儀が少なくなり、祭壇中心の葬儀に変わっていきます。これと同時に写真の普及も進み、葬列の過程を記録するための絵巻物は、次第に写真集に置き換わっていきます。  祭壇中心の葬儀には絵巻物は向かず、写真集の方が適していたことでしょう。こうした葬儀写真集は近親者や関係者への返礼品としてだけでなく、販売を目的にしたものも作られていきます。この写真...
もっと見る