薄い本、厚い本、それぞれの厚さを「束(つか)」と呼びます。
書店で売られる本にとって、束は非常に重要な意味を持ちます。
値段相応の束がないと読者は高いと思うからです。
逆に、束があると読者は安いと思ったりもします。
束がちょうどよい具合になるように、プロの編集者は紙の厚さや資材を選び調整しています。ページ数が多ければ束がある、といった単純なものではありません。
写真の一番左は、ある人物の半生記で重厚な内容です。それなりに束があることが求められます。
左から2番目は旅行会話集。持ち歩きに便利なように、あまり束を出していません。
一番右は、ある自治体が発行した資料集です。こういった出版物は、分厚くて立派な印象が求められるもの。それにふさわしい束といえます。
本全体の大きさや内容によって、ちょうどよい束は異なります。好みもあります。
本を作る時には、どういう束がよいか、研究してみましょう。
(細川)