私(久門)は、日本葬送文化学会に入っております。この学会は、主に葬儀関連業の方々や葬送文化を研究してらっしゃる学者の方々が中心となり、日本および世界の葬送文化を研究しています。昨2016年の9月に中国は北京周辺の葬送事情を調査(というより私の場合は見学どまりですが)してまいりました。
国が違えば文化も違う、というのは頭では理解できているはずですが、その実物を目の当たりにすると、表面的な違いに止まらず、まるで底無し沼的な文化の相違を肌で感じることができます。まあ、百聞は一見にしかず、なわけです。
日本国内においてすら葬送は滅多に体験するものではありませんし、当事者となった場合はあたふたするばかりで、「観察」したり「考えたり」する余裕はないでしょう。ましてや中国・北京の葬送事情など、ご存じの方はあまりいないでしょうから、ここにその一端を紹介して行こうと思います。個人的にはとりわけ「写真」の扱われ方に関心があるわけですが、これ以外にもあらゆる点において興味深い発見があるのではと想像します。
北京首都国際空港をでたところ。
高速道路のパーキングエリア。
電動の三輪でしょうか。田舎育ちなので、こういうを見るとホッとします。
これも電動。道路を歩いていると、これが無音で近づいてくるので怖いのです。
街中の風景ですが、老若男女が混ざって体操をしていたりします。
地域における「縦横」の人のつながりがあるんだなぁ、と思いました。
自動車の兄ちゃん。
こういう所を通って・・・。
北京から1時間ほどですが、かなりな田舎に来ました。
道に敷きつめている黄色いものは、トウモロコシです。
人が食べるもの? なのかどうか・・・。
涿州市。
河北省中部の保定市に位置する県級市だそうです。
人口は65万人ほどだそうです。
目的地「万佛霊園」に到着しました。
公共性の高い墓地だそうです。
詳細は次回。
案内をしてくださった方から一等最初に、中国を理解するにはまず「上有政策下有对策」を覚えておくべきと言われました。
「上に政策あれば下に対策あり。中央政府などが、いかに政策を施行しようとも、民衆(又は地方政府)は、それを潜脱する方法を考え付いて、政策を骨抜きにするものである。」
街中で見た老若男女のつながり方があるからこそ「下の対策」ができるんではなかろうか、と想像したのですがどうでしょうね。日本のとりわけ都会では、地域的な縦横のつながり方が希薄で、どんどん個人に分断されているように思います。ですから、こういう民衆的な強さはないかもしれません。逆にいえば、日本政府は、中国政府よりも民主的(あたりまえですが)でいいよね、ということなんでしょうか。