承前。

日本でも、従来通りのお墓の形式に捕らわれない葬儀や納骨の方法が模索されています。

これは中国も同じようで、ここでは「花葬」「芝生葬」「壁葬」「海洋的礼装」と呼ばれるいわゆる墓石を使わないタイプの墓地も何種類か販売されています。価格と土地面積が抑えられるメリットがあるとのこと。
樹木の下にお骨を埋める「樹木葬」も1993年頃スタートしたそうですが、害虫による自然破壊、生態系の保存、山火事の防止(紙幣を燃やすことがあるため)などのため、たった2年で廃止となったそうです。

反面、前回紹介したような大きな石像や、今回の最後に紹介するような大きな墓石のタイプもあり、これはどちからというと家族や個人の価値観という以上に、お金をどのくらい出せるか? という見栄の世界ではないかと想像します。



墓苑の入り口の看板。電気自動車で移動することを含め、お墓のタイプによって区画整理されているところを回っていくと、ほとんどテーマパークの様相です。ま、信心を除けば、テーマパークと割り切ったほうが楽しいです。


ごく一般的の墓石。


区画ごとに、同じクラス・デザインの墓石が整然と並びます。


これは開発前からある古いタイプ。夫婦墓であることは変わりません。


「海洋的礼装」。山の中なのに、海とはこれいかに? 左奥にある金(銅)色の銘板に名前に彫ります。あまり人気はないみたい。


芝生の下に埋める「芝生葬」。


NATURAL ECOLOGY ですからっ!


かなり大きなタイプの墓石。インドなどから輸入されるそうです。而して、そのお値段は・・・。


188000元くらいですから、だいたい300万円超。


広大な墓苑が区画で別れ、それぞれに同じクラス・テーマの墓石などが並んでいるようすを見ると、中国は結構な階層社会であって、それを大衆もそれなりに受け入れているんではないかと思いました。

日本でも同じようなことはないわけではないにしても、ここまで露骨ではないでしょう。逆にいえば、陰湿ということなのかもしれませんが・・・。


次回は、もっとスケールのでかい「天寿陵園」に向かいます。こちらは経営性(民営)ですので、がんがんお金を掛けている感じですよ。お楽しみにっ!